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2010年05月18日

フィンランド・メソッド②

前回、フィンランド・メソッド①で、フィンランドの教育が世界一と言われるようになったこと、
フィンランドという国がどのような国かを書きました。


今回は、フィンランドが行っている教育を考えて行きます。


フィンランドの教育が注目されたのが、経済協力開発機構(OECD)が行っている、国際学力調査(PISA)と呼ばれる学力調査で、トップの成績を取ったからなんですね。


そのPISAが行っている学力調査で行っているのは、

思考力や問題解決能力、社会における具体的な問題の解決に積極的に参加する能力を図ることが目的です。
日本人が得意といわれている、正解が一つしかないという問題ではなく、複雑であいまいな状況、自分自身で問題解決に必要な素材や情報を見つけ出し、その問題をどう解決するかを考える設問を作っているようです。

読解力を「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力」と定義しています。

社会に出て、生活の中で生きていけるか、社会で役立っていけるかを調べる設問が約半分程度あるそうです。

知識だけではだめですね。日本人が苦手としている自分の意思表示とコミュニケーションの方法などもPISAでの評価につながったかも知れません。


日本人の学力は下がったのか?


2003年のPISAの結果、読解力が8位から14位に低下したことを受けて、「学力低下」という言葉がマスコミに大きく取り上げられました。当時の中山文部科学大臣もそのような発言をした模様。

2007年1月、教育再生会議が「ゆとり教育」の見直しを提唱しました。
そこから、学習指導要領の改訂が始まったと思います。

ゆとり教育ってよく聞きますが、いったいいつから始まったのかと考えると、
1987年臨時教育審議会が出した答申に、
『少子高齢化』 『国際化』 『科学技術の高度化』 『情報化』
の4つをキーワードで未来予測し、それぞれに対応する教育体制への改革を提言するものだったそうです。

高齢化の中で、定年退職をした男性が、退職後生きがいをなくし、家でゴロゴロする、妻にまとわり着くという状態になっていることが指摘されるようになり、60歳を過ぎても、生きがいを見つけて生きていく、生涯学習の概念が生まれました。

また、少子化で、競争相手が減ったことで、他人との競争ではなく自分自身の興味、関心によって学んでいく学習のモチベーションを持たせるといくことを考えていく必要が出てきました。

校内暴力で学校が荒れ始めたのもたしか80年代ですよね。詰め込み教育の弊害と言われ、そこから、ゆとり教育に進んでいきました。


そのゆとり教育で、学力が下がったと言われるようになったのですが、
文部科学省元審議官の寺脇研氏は、


学力低下は当たり前

とおっしゃり、

これまでの詰め込み型教育で知識中心の教育を行ってきた。
それを、「生きる力」「考える力」を養っていこうとしていたわけです。
ちょうど、PISAが問う調査ですよね。

この生きる力、考える力は2002年の総合的な学習の時間のスタートと同時に養っていこうとしたわけです。
それが、2003年のPISAの調査で上がった、下がったと言うのは違うじゃないかと言うところだと思います。


これから、ゆとり教育の成果が現れてくるはずだったのですが、
学習指導要領が改訂されたので、ゆとり教育の成果はわからないまま終わってしまったというわけです。


ゆとり教育の成果を検証することもできず、日本の教育は新しい方向に進みました。
あるテレビ番組で、池上彰氏が、ゆとり教育について解説していました。

その中で、戦後の教育がどのように変わっていったのかを説明していました。

学力が求められた後、ゆとりが求められ、ゆとりが求められた後、学力が求められる。
文部科学省は、世論に振り回されているのでは?という話をしていました。



さて、フィンランドの教育のお話ですが、
PISAだけの評価で世界一と言われるのは変じゃないかと思いませんか?


実は、PISAは学力とともに生活実態調査を行い、勉強に対する姿勢、経済的格差などの指標と学力との関係を分析しているのです。その結果、OECD事務総局は、次のような結論を出しています。


「フィンランドと韓国に見るように、学校教育できわめて優秀な成果が実現可能であること、それも程よいコストでできること。カナダ、フィンランド、、日本、韓国、スウェーデンの結果は、高い成績水準と学習成果の社会的平等とが結びつく可能性があること。フィンランドとスウェーデンに見るように、OECD平均の10%以内という学校間格差の小さい学校で、高い成績水準が達成できること」


「分岐型学校教育制度で対応したほとんどの国は、PISAの成績は平均より下に位置している」

「ドイツやアメリカは国として平均的な成績はあまり高くなく、同時に優秀な生徒と成績の悪い生徒との間の格差も非常に大きいと言うことがわかりました。フィンランド、スウェーデンを見てみると学校間の成績の格差が小さく、両国のPISA2000年調査における優れた成績は教育システムがしっかりしてるからであろうと推測が成り立ちます。このような国では、どの学校に子どもを入れても、同じように高い質の教育が受けられると言うことがほしょうられて射ると言うことがいえるかと思います」



分岐型学校教育のほうが、全体として学力は低かったと言うことになりますね。
※分岐型学校教育???
 
学校教育制度の類型 学校教育制度の構造は、縦割りに区分される学校系統と、横割りに区分される学校段階とから成り立っている。複数の学校系統が並列し、ほとんど交差することのない構造をもつものを複線型学校教育制度といい、単一の学校系統のなかでいくつかの学校段階に分かれているものを単線型学校教育制度という。前者は、主としてヨーロッパ諸国に発達したもので、制度の構造からみると系統的な性格が強く、後者はアメリカ合衆国で典型的にみられ、段階的性格が強いという特色をもつ。複線型の学校教育制度は、歴史的には主として貴族上流階級の子弟を対象として教養的教育を行う学校系統(中等学校系統あるいは下構型学校系統――大学を最高教育機関として、「上から下へ」上級学校進学準備のための中等学校・予備校等が順次に構築され発達してきた学校系統という意味で、「下降型」ともいう)と、庶民階級の子弟を対象に実際的・職業的教育を行う学校系統(小学校系統あるいは上構型学校系統――小学校を基礎として、「下から上へ」補習学校または職業学校等へ延長し構築されてきた学校系統という意味で、「上昇型」ともいう)とから成り立つ。子供の所属する社会階層によってその学校教育が差別されやすいので階級的な制度ともいわれる。この複線型に対して、単線型の学校教育制度は、すべての者がその能力や希望に応じて、単一の学校階梯(かいてい)を通り、あらゆる段階の学校教育を受けることができる仕組みになっているので、民主的な制度とされている。

学校教育制度の類型には、この二つの学校教育制度の型を両極として、その中間には分岐型学校教育制度が設けられる

YAHOO百科事典よりhttp://100.yahoo.co.jp/detail/%E6%95%99%E8%82%B2%E5%88%B6%E5%BA%A6/

アメリカやドイツでは、学校間、生徒間の学力差が多くあり、フィンランド、スウェーデンでは、学校間、生徒間の学力差があまりみられないようです。


学力格差問題は日本で話題ですが、このあたりを調べて行くと、格差を解決する方法が見つかるかも知れませんね。
次回は、その学力格差について、フィンランド・メソッドから見ていきたいと思います。


この記事は、
・競争やめたら学力世界一 福田誠治著 朝日新聞社
・それでも、ゆとり教育は間違っていない 寺脇研著 扶桑社
など多くの本を参考に書いています。












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Posted by 沖縄SUN at 12:56│Comments(2)教育
この記事へのコメント
おはようございます。

今日は、沖縄SUNさんのHPをゆっくりじっくり見てみました。
いいことやっている~っと思って
すごいなぁ~
楽しそうだなぁ~
って見てしまいました。

これからも
ブログ見に来ますので
よろしくです(*^_^*)

テーピングの松田より。
Posted by ☆テーピングアドバイザーの松田です。 at 2010年05月19日 04:17
☆テーピングアドバイザーの松田ですさま


コメントありがとうございます。
沖縄SUNのHP見ていただけたのですね。
ありがとうございます。

自分がやりたいことやってますよ~

僕もblog遊びにいきますので、
宜しくお願い致します。
Posted by と~も~と~も~ at 2010年05月19日 13:19
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